線路の風景




モジュールC034 1/3


やはり横軽のハイライトといえば碓氷川橋梁でしょう。

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実際の橋梁は約100mで、トンネルまでの区間を含めスケールだと最低でも900mmは欲しいところですが
橋梁もやや短くして600mm×300mmに収めるようにしました。
橋梁、トンネルポータル、架線柱等ほぼフルスクラッチです。

着色はすべてアクリル絵具(リキテックス)を使っています。
レギュラー系はつやが出てしまうので、必ずウルトラマットメディウムを混合しています。
マットメディウムでは、平滑なアイボリーケント紙に塗った場合などに微妙なつやというか、てかりが出てしまうようです。
パウダー、ターフ、フォーリッジなどの固着時には、平滑な下地ではないのでマットメディウムを使いました。
(より透明で目立たない点もあります)
ガッシュ系ならつや消しなので、ウルトラマットメディウムを混ぜることなく使え、
下地もある程度隠蔽しますが、厚く塗り重ねるには向いていないです。


台枠
t5.5mmベニヤ(サイズは600mm×300mm)を底板として、
横と後ろに30mm×14mm角材をコの字に組みました。
さらにこのモジュールでは線路面が高いので、両サイドで路盤を支えるよう角材を組んであります。
この角材は、サイドボード、バックボードを木ねじで固定する役も兼ねています。

サイドボード、バックボード
t3.8mmくらいの薄いベニヤです。
背景ボード部分に空はなく、すべて山(樹木)としました。
スーパーヘビージェッソ、カラージェッソ(バーントアンバー)で下地を作り、
ベニヤの木目凹凸が完全に消えませんが、この下地の上に、濃い色から塗り重ねていきます。
(使用色はマースブラック、フタロシアニングリーン、パーマネントグリーンライト等)

路盤、レール
幅25mm、t3mmヒノキの上に約2mmのコルクをのせて、
その上にPECOのPC枕木フレキシブルレールを接着しています。
レール外側はやや茶を多く、内側はやや黒く、
バーントシェンナ、アイボリーブラック(いずれもガッシュ系)で直接着色しました。
脱線防止レールとしては、1.2mmのプラアングルを着色してレールの間に接着しています。
実物はアングルの角がレール内側になるイメージですが、
模型ではレールとの間隔が広くなりすぎるので、逆にしています。

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直接作りこむには橋梁が邪魔になるのと、失敗したときに修正が難しいので、
まずは独立して作成しました。(2回ほど作り直しています)
一番手前の底は、工作用厚紙を、そこから上流に向かっては
発泡スチロールを重ねていき、その上に軽量紙粘土を盛って両岸と川底を表現しています。
川底を着色し、小石を並べていき、 水の表現はグロスポリマーメディウム、ヘビージェルメディウム等を使っています。
岩や流れによる白い泡は、テクスチュアジェル(ブレンデッドファイバー)に
チタニウムホワイト(この場合レギュラーのまま、つやは消さない)を混ぜてから水面に描き表現しています。

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小道
川沿いの道は、自動車1台が通れるほどの幅で、
アイボリーケント紙を発泡スチロールの上に貼り付け、着色しています。
この道を進み、上り線を越えた後、川を渡り山の斜面を上ると
碓氷川橋梁を上流から撮影するポイントへつながっています。
さらに進むと尾根沿いの旧中仙道につづく・・・地図によるとですが、
実際に私が行ったときは途中から藪になっていました。
そりゃぁ通る人はほとんどいないでしょうね、廃線後はなおさら。
また、最近では川を渡るポイントがよく分からなくなっていました。
(治山治水工事が行われており、作業では渡るようですが)
線路へは川沿いから折り返して軽井沢側斜面を上っていきます。
上り線のアーチ橋台付近から下り線へと道が続くのですが、
本モジュールでは、上下線の間隔が狭いためちょっと異常な勾配となってしまいました。
(上り線へ続く階段と同じくらいの勾配!)
途中、排水路があり、小道の下にコンクリート管が通っていて一部露出しているので
模型でもその雰囲気を再現してみました。

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小道から見上げた橋梁


発泡スチロールの板を使って、ある程度山の形作り、 軽量紙粘土を盛っていきます。
岩が露出している部分(ほとんど樹木に隠れていますが)は、
紙粘土をへら(マイナスドライバー的な形のもの)で縦横の筋をつけて
着色で岩らしく見せています。
この軽量紙粘土はちょっと裂け目があったりすると着色後の乾燥によっても広がるので注意が必要でした。
もう一度紙粘土で塞ぐとか、着色後にパウダー等で隠したりしています。
紙粘土が乾燥したところでアクリル絵具(マースブラック、バーントシェンナ、ニュートラルグレー等)により着色し、
茶系のパウダーをかけてから再度着色しました。
そして、マットメディウムを塗って(全面ではなくまだらに)からターフを撒き、固着させます。

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樹木
昔の新碓氷川橋梁の工事中の写真などを見ても、現場では広く切り開いて作業しているようで、
大きな木はほとんど無く、小さな木が沢山あるようです、
また、あまり木が大きいと、橋梁とのクリアランスが少なくなることもあるので高さは40mmくらいとしています。
#30の針金を40〜50mmに切断して6本を木工用ボンドでまとめておきます。
十分に乾いたところで、2本づつよじって最終的に6本の枝にします。
着色は最初にジェッソ(下地用カラージェッソ、色はバーントアンバー)を塗って
そのあとにニュートラルグレー(ガッシュ系)をやや薄めにといて塗りました。
葉はフォーリッジクラスターをやや小さくちぎって木工用ボンドで付けていきます。
一部フォーリッジクラスターが不足して、クランプフォーリッジも使っています、
これはクラスターよりも小さなまとまりになっています。
(フォーリッジクラスターはKATOから、クランプフォーリッジはWOODLAND SCENICS)
本数はかなり必要になりました、全部で260本以上あると思います。

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2009/08/13 作成(by kawasawa)
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