線路の風景
列車検出
Nゲージ車両を走行させると車輪が汚れてくるので、
トミックスから発売されているマルチ車輪クリーニングレール
を使うことにしました。
このマルチ車輪クリーニングレールは、
(1)走行レールからの給電、
(2)走行レールからCL給電、
(3)別電源
の3種類が選択でき、
走行レールからの給電は簡単ですが、
別電源を用意したほうが、
通過速度に関係なく最適な動作が得られそうです。
ただON時間が必要以上に長すぎると寿命が心配ですから
(しかも、それなりに音が大きい)
その都度電源をON-OFFさせたいところではありますが
操作が煩雑になります。
私の(仮設的)レイアウトではエンドレスの途中に設置していて、
何回もクリーニングレールを通過させることができるようになっているので、
電源のON-OFFを列車の通過に合わせて制御できると非常に便利そうです。
はて、列車検出・・・様々なものがあるのですが・・・
そんなとき、秋月電子で見つけたのが
シャープの測距センサ\400です。
距離10cm〜80cmとあり、距離に応じたアナログ電圧を出力するようになっています。
これを使って電圧検出してやればなんとかなるのでは、
ということで回路を考えました。
電圧検出コンパレータにオペアンプを使うので
せっかくならオペアンプ4個が入ったICを使って、
(このICも手持ちの部品箱にあったものですが・・・)
出力も単にON-OFFではなく、PWM制御で可変にしようかと。
使用電圧は最大12Vになると思いますが
パワーパックで徐々に電圧を上げていくと
半分くらいでも十分だと判断し、
電源は5Vにしました。
最近はACアダプタ安く小さくなっていて
これも秋月電子の5V2AのスイッチングACアダプタを使いました。
また、出力は安定化されているようなので
3端レギュレータも省略してICに直接供給するようにしました。
(コンデンサは入れてます)
あと、動作状態を表示するためLEDをつけました。
1コで通電と検出を表示させるため、
通電(検出スタンバイ)状態で点灯、
列車検出(出力ON)で点滅させるようにしました。
(PWM周波数と点滅周波数は全く異なるので
この点滅にオペアンプ1コ占有させることになってしまいました)
さらに中立OFFトグルSWを使うことで
OFF、常時連続ON、検出時ONを切換えるようにしました。
で、完成したのがこれです。
手前の黒い四角がスイッチングアダプタです。
(ちいさっ)
右のレール脇にあるのが測距センサで、
位置など調整することになるので
とりあえず厚紙(!)でステー(?)を作ってしまいました。
手元にある部品を使ったので定数とかも、かなり適当です。
目立つ部品のターミナルや長く飛び出たボリュームは
秋月電子で購入したものです。
(ここは価格も安くて、パーツ探しでは最初に行くのが基本です)
出力ターミナルは2組ありますが、接続してあるのは1組だけです。
マルチ車輪クリーニングレールからは、
トミックス専用の小さいコネクタ(オス)が出ていますが、
延長ケーブルを半分に切って、
この本体の汎用ターミナルに接続するようにしました。
センサはこのように設置しています。
同一回路を2組、作成しました。
ACアダプタはひとつで済ませるため、回路からDCプラグ線を出してあり
(本体画像の上のほうに見えるDCプラグ)
DCジャックを又継ぎできるようにしています。
レイアウトといっても、ほんと仮設のようなもので、
アングルで作った骨組みにベニヤ板を載せて、
KATOのユニトラック線路を引いただけです。
ユニトラックにトミックスのマルチ車輪クリーニングレールを
組み込むため、前後に接続線路を使用しています。
(一部トミックスのファイントラックも使っています)
複線ですが、センサを線路に直線的に向けることで
ほぼ対応する線路の車両を検出できるようです。
対向車を誤検出してもご愛嬌ということで。
ちなみに回路は以下のようになっています。
専門的には気になるような部分もあるかもしれませんが、
一応動作はしています。
スイッチングのパワーMOS-FETも手元にあったものでPchになっています。
あ〜、出力過電流の保護回路は入れておいたほうがよかったかも。
2008/11/24 作成(kawasawa)