線路の風景




モジュールC034 2/3



橋梁
路盤が薄いので、アーチ部分でも線路の重量を支えています。
そのため早いうちから作りこんでいます。
路盤の中央と両側の端支柱の3ヶ所はアーチの半径が決めるため 高さを決めて最初から路盤下に支柱をつけておき、
それに合わせてt2×25mmのヒノキ材をしならせてアーチ(見える部分としてはアーチの下側)としています。
そして、アーチ部分から路盤までの間に残りの中間支柱(t3×25mmヒノキ)を入れていきます。
アーチの厚みや表面の コンクリート表現するために、全面アイボリーケントを貼ってあります。
アイボリーケントはコンクリートの目地(?)表現するため、
インクの出なくなったボールペンを使い筋を付けました。
中間支柱の目地は実物に合わせて下り線、上り線で変えて(縦横)あります。

橋梁長ですが、中央付近の架線柱間は実物のイメージを残すためEF63、2両分に近い間隔として、
アーチと桁のあいだの中間支柱間隔を40mmから30mmに縮めて
全長を短縮し、支間400mmとしています(実物の支間は70m、1/150では約466mm)
また、実物のライズ比は0.128とかなり扁平なのですが、
全長を短くしていると、端支柱での高さが低くなってしまうので、
ある程度の高さを確保するため、結局実物よりやや大きくしてあります。
(模型のライズ比は60mm/400mm=0.15)

橋梁上部の通路はt1×5mm、バラストとの境界部はt1×3mm(を縦にして)の、それぞれヒノキ材を使っています。
橋梁のこの部分のみアイボリーケント紙で覆っていません、木の色を消すためガッシュ系のニュートラルグレーを塗って
から他の部分と同様にジンクホワイト、ニュートラルグレー、マースブラック等でコンクリートらしく着色しています。
アーチ中央付近の雨水が流れた跡の汚し塗装ですが、
橋長を短くしているので保線通路裏のコンクリ繋ぎ目の位置が実物と異なります、
でも繋ぎ目から流れたように描かないと絶対不自然ですので、実物とは位置が異なっています。

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0.8φプラで、曲がっている部分は45度に切断して向きを変えて
(やや斜めにすることで90度直角ではなくわずかに傾斜をつけます)
留め具は#30針金をU字にしてカットし、着色してから樋につけました。
(もともと実物も構造的にきちっと取り付いてなく、ちょっとしならせて付いています)

(アーチ)橋台部分
下り線の軽井沢側のみ不明確だったのですが、上り線軽井沢側とほぼ同様な構成にしました。
(他の部分もサイズ的にはかなりアレンジしていますが)
4ヶ所すべてコンクリートに直接取っ手を埋め込んだ梯子があり、
ベースであるアイボリーケント紙に0.3ドリルで等間隔(横4mm、縦2mm)に穴を開け、
#30針金をコの字に曲げたものを差込、裏から瞬間接着剤で固定してます。
色はかなり退色した青緑として
ビリジアン(こい緑)+ニュートラルグレー(いずれもガッシュ系)を入れた色で表現しました。
(上り線横川側トンネルポータル脇の梯子だけは、錆色です)

橋梁手すり
長いので途中で分けて作成しています。
材料はプラ0.5φで、中段の横のパイプ部分はt0.25mm×0.5mmプラとしました。
実物は交差する部分もフラットになるように切り口を丸くしてつないでいるので
他のモジュールC093,C095では手間をかけてそのようにしたのですが、
今回ばかりは長いうえに、ばらつくと目立つのでフラットにはせず、せめて薄い板としました。
66.7の勾配に合わせた手すりを方眼紙に描き、まず手すり上部の横部分として0.5φをテープで止め、
所定の長さに切った縦の柱をプラ用接着剤で付けていきます。
(縦の柱は何個かおきに1mmほど長くしておき、取付けるときに埋める部分とします)
最後に中段の横部分を接着します。
色はここもよく使われる青緑ですが、退色していますので
ビリジアン+ニュートラルグレーで着色してます。

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上り線
上り線橋梁にだけ、アーチ下部を点検(?)するためでしょうか足場があります。
着色を分ける必要があるので、あらかじめ別に作ります。
主な材料はプラ0.5mm角とt0.2板で、斜めの通路部分の滑り止めにはプラ0.3φを使いました。
階段もt0.25×0.5mmプラから作りました。
着色後下からはめて接着、アーチ上部の部材を最後に接着します。
一方下り線の横川側にはアーチ開腹部のひとつに梯子がおかれています。
梯子は0.5φをしならせて仮止めしておきt0.25×0.5を接着していきます。
マースブラック、バーントシェンナ、ブロンズイエロー等で着色しました。
また、架線点検などに使う梯子は、上り線、下り線それぞれ軽井沢側に設置されているのですが、
この区間は極端に短いため、省略しました。

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ポータル
いままでと同様にアイボリーケントにバルサによる補強を加えたものです。

保線小屋
橋梁以外の区間が実際より狭いので(本来上り線のここ部分は架線柱も1本入る)
かなり小さいタイプとし、モジュールC095と同じものです。
線路に面した入口側は、資料が無く、間口も狭いので引き違い戸のみとしてしまいました。
窓、引戸等t0.25×0.5プラを組み合わせ、いちばん外側にt0.25×0.5で囲み窓枠、戸枠にしました。
色はバーントシェンナを塗ってから、ニュートラルグレーを重ねることで
やや古びた木の雰囲気が出せたと思います。
窓ガラスは透明プラの裏を紙やすりでやすったものです。
柱はプラ0.5角で、組み上げる前に着色しておきます。グレーを塗ってから、錆色をつけます。
(現物はレール)
壁や屋根はトタン波板ということで、アイボリーケント紙にウルトラマットジェルメディウムを加えて
やや硬めにしたニュートラルグレーをブタ毛(硬めなので)の筆で直線状に塗り、スジ状に表現しました。
適当な木材を定規代わりに、筆先からやや離れた場所を当てて塗るのですが、
やはり上下方向を一定にしないとゆがんでしまうので
大きめに作って、上手くできたところを切り取り、使っています。

左は下り線3T横川側、右は上り線2T横川側
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上り線への階段
実物はマクラギを段にして、手すりは鉄パイプでできています。
模型では、1mm角材(ヒノキ)を軽量紙粘土に埋め込んでいます。
手すりはプラ0.5φで、最初に穴を開けて縦の柱を挿し、横のパイプを位置合わせをして曲げながら接着し、
取り外して着色してから地面に接着しました。

左は下り線3T横川側、右は上り線2T横川側
c34_k0k_02.JPG - 88KB

電気設備
上り線の横川側、下り線の軽井沢側にある、半透明黄色の波板で囲まれた小屋(?)です。
(実際の名称、機能はどのようなものなのでしょうか?)
トタン波板の時のように筆による波板表現です。
この場合は透明プラ板に、黄色系(イエローミディアムアゾ、ブロンズイエロー)+ウルトラマットジェルメディウムを
硬い毛の筆で直線状に塗ります。
外側はやや退色してやや白みがかった色に、内側はやや黄色を濃くして
透かしたときに黄色く見えるように意識してます。
波板を留めてあるフックは、油性マジック(茶、現物は錆錆なので)の細いほうで点をかいています。
(ややオーバーだったかも)
そして裏側は、これもマジックで線を書き、透けたときのフレームを表現します。
(もう少し濃い色がよかったかも)
上り線にあるものは、天井がネットになっていて、内側が透けて見えてしまうので
フレームをプラ0.5角で、碍子をプラ1φ(0.8だったかな)、トランスを角材の切れ端から作ってあります。

左は上り線1T軽井沢側、右は下り線2T軽井沢側
c34_y0y_01.JPG - 80KB



下り線3T上

一番上の柵、柱はH鋼を組んだタイプですが、
H鋼部分はヒノキ1mm角で、横方向に#30針金をつけてワイヤとしています。
サイドボードを固定する前に、まず柱を接着して着色してから、着色済の針金を付け、
これまた着色したネットをそれぞれ木工用ボンドで固定していきました。
柵に張ってあるネットは、すべて(台所流し用)水きりネットです。
これだと交差部分の厚みが非常に薄く、網目がやや大きくひし形ですが、透け具合が気に入ってます。
トンネルポータルすぐ上の柵は、レールを組んだタイプで、
通常のNゲージレールを使ってはオーバースケールですので、
T型のプラ材を縦の柱にして(これでもやや大きいですけども)、
横は同じ材料だとさらにオーバースケールになるので、横はプラ0.5角としました。
ここは折り曲がっていなく、フラットな柵なのであらかじめ縦横フレーム、ネットまで付けた状態まで作っておいてから
(着色も済ませてから)地面に固定しました。
色は白で、ネットは錆色としました。

上り線2T上

H鋼を組んだタイプで、L字型になっています。
色はグレーです。
ここは柱を取り付けてから、L字に曲げた針金を取り付け、最後にネット(これは1面ごと切って)を付けています。


左は下り線3T横川側、右は上り線2T横川側
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下り線2T上

一番上の柵、柱はH鋼を組んだタイプです。
実物はクランク状になっていますが、一番手前の部分を作りこみ、他はサイドボードに直接描いています。
一番手前の部分はフラットなので、先にネットまで作ってから取り付けています。
トンネルポータルすぐ上の柵はレールを組んだタイプで、
ポータル上の部分は固定する前にあらかじめ作ってから取り付けています。
ポータル横の部分は(スペースの関係で実際よりも傾斜はかなりきついのですが)
T型のプラ材を傾斜に合わせて斜めにカットして、柱を先に固定しています。
色はいずれも白で、ネットは錆色としました。

左は上り線1T軽井沢側、右は下り線2T軽井沢側
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上り線1T上

H鋼を組んだタイプです。
ここはサイドボードに描いただけです。
筆ではうまく描けませんので、マスキングテープを使ってから描いています。
横のワイヤは、#30針金に絵具をつけてボードに当てて色をつけました。

左は上り線1T軽井沢側、右は下り線2T軽井沢側
c34_y0d_01.JPG - 75KB

小道脇

一番手前に見える柵はレールを組んだタイプです。
この柵はほとんど錆ていますので、そのような色合いにしています。
真ん中辺りにあるのはパイプを組んだタイプで、
プラ0.5φとt0.25×0.5で碓氷川橋梁の手すりと同様な構造です。
この色もほとんど錆てますが、元の色は黄色と思われるので、最初に黄色を塗ってから錆色を塗っています。


保線用小道脇

H鋼を組んだタイプです。
色はH鋼部分が濃い緑、ワイヤ部分はグレーです。
上り線下付近ですが、樹木に覆われてほとんど見えません。


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2009/08/13 作成(by kawasawa)
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