線路の風景



PWM コントローラーその2


PWM コントローラーVer1

とりあえず、なんとか箱にまとめたのがこちら。
TA7291Pをの代わりにパワーMOS FETをソケットに差し込んで回路を修正してます。
Ntrain/PWM_controller1a.jpg - 20KB
今後予定している自動運転のコントローラーとして使えるよう、
RS232Cのインタフェース部にソフトを追加して、
(指定ステップまでの)力行・制動、惰行を指示できるようにしました。


PWM コントローラーVer2

自動運転では2列車まで動かしたいので、さらに改良した2台目です。
やはりマスコンは絶対位置で指令できたほうが使いやすいので、
(特にVer1では、ニュートラルのポジションが分かりにくく、LCD表示で確認が必要でした
自動運転するときは必要なくなるのですけど)
マスコン専用に1回路11接点のロータリスイッチを追加しました。
このためIOピンが不足するので、CPUは28ピンの16F886に変更しました。
IOピンにやや余裕ができたので、プッシュSWとモータ逆起電圧計測A/D入力を分離し、
さらに車両ごとの起動ステップ等をコメント16文字と共に保存/呼出しできるよう
フラッシュROMを追加しました(インタフェースは2線式のI2C)
Ver1でもCPU内部のフラッシュROMに41種類のパタンを保存できますが、
コメントを付ける容量はないので、番号で覚えておかないといけなかったのです。
PWM制御するMOS FETドライブ段はほぼそのままです。
LCDは手持ちのものを使ったので小型のバックライトなしタイプとなりました。
Ntrain/controller2a.jpg - 19KB
出力も手持ちのスイッチ(6P)がひとつしかなかったので1系統のみです。
もうひとつスイッチをつけるには箱が小さいかも。
ロータリエンコーダとプッシュSWは設定変更時にしか使わないので右サイドへ
出力端子は左サイドに設けています。
LCDの上側はCPUデバッグ/書き込み用Pickit2との6ピンインタフェース、
手前はRS232Cと+12入力ジャックです。
MOS FETは小さくても放熱板をつけたほうがよいでしょうねぇ、たぶん。
車両ごとの調整値保存件数(パタン)は256種類です。
(これ以上増やすには管理変数を9ビット以上にしなくてはいけないので・・・)
パタン番号を呼び出す時に簡単に見分けられるよう、
16文字のコメントを付けられるようになっています。
設定モードの項目はVer1から追加変更してコメント(16byte)と、
停止時出力(常点灯)調整、起動STEP、最大STEP、高周波時補正
VVVFタイプ、加速度・減速度、オプションフラグ、未使用予備の8項目です。
オプションフラグはPWM-OFF時のブレーキを使うかなどの選択ができるようにしてあります。
(設定項目や調整値などまだまだ検討の余地がありますが)
ROM容量は安いので64kbitを使いました(16byte+8byte=24byte×256種類なので十分)
Ntrain/PWM_controller_circuit.jpg - 82KB

マスコン検出は、ダイオードエンコード(一部手抜き)して4bitデータとして取り込みます。
(4回路ロータリスイッチならダイオード不要ですが、入手が難しく大きくなってしまいそうです)
秋月電子で購入したロータリスイッチは、1回路ですが切換え接点数を2〜12に選択可能です。
12接点にすると1回転して非常制動から力行に移ってしまうので、防止するため11接点にして使っています。
また、このロータリスイッチはノンショートタイプなので接点切換え時に4bitデータが一瞬'0000'になります。
ポジション1(非常制動位置)が'0000'からではなく、'0001'から始まっているのはこの'0000'を無視するためです。

当初、モータ逆起電圧計測A/D入力にはダイオードとコンデンサを入れていましたが、うまく計測できないので無くしました。
ハードのフィルタを入れたいところですが、いろいろ大げさになってしまいそうなのでソフトで平均化等を行って対応してます。
それでも車輪とレールの関係で、なかなか安定した値を得るのは難しいです。(車載するDCCならこの問題は無いのでしょう)
今のところ、スピードメータとしては不安定ですし、BEMF制御もまだ実験レベルです。
Ver.1では12KHzPWMの時、うまく計測できなかったのですが、
一定時間ごとにPWMを停止してある程度時間をおくことで計測できているようです。
(Ver.2の周波数は15KHzです)

東急9000など、初期のGTOタイプの音です。
動画:東急9000系(Nゲージ)起動音
GM動力はダイカストブロックが大きく、やや音が響きやすいようです。



PWM コントローラーVer3

CPUに、より高速で大容量の18F26K20を使ったのが、この3台目です。
処理速度が向上してIOピンもあるのでグラフィックLCD(128x64ピクセル TG12864B-02WWBV)を載せてしまいました。
そうなるとスピードメーターは(グラフィック)円形メーターにしたいな、な〜んて、
でもソフトは結構大掛かりになってしまいました。(相変わらずアセンブラです)
Ntrain/PWMcon3_1.jpg - 25KB Ntrain/PWMcon3_2.jpg - 28KB
ケースは当初、通常の箱型市販品をベースに少し手を加えようかと思ったのですが、
形状を色々と考えていくうち、手元にあった半透明のアクリル板から作ってしまえと。
(加工が下手なので粗が目立ちます・・・)
LCD部分は左右合わせて4本のリンク機構により(上下の向きはそのままに)
運転時は立てたり、使わない時や下に置いて使う場合などはフラットにもできます。
後ろのケーブルが飛び出して見えていますが・・・
そしてマスコンは横軸のワンハンドルタイプとしました。
このマスコン本体は(1周)1回路24接点のロータリSWで、このような用途にと大昔に購入しておいたものです。
位置検出は固定抵抗23本を使い、電源Vccを分圧した出力を選択するようにして、
CPUがA/D変換することでケーブルは3本(CPUへの入力ピンは1つ)で済ませています。
回路は基本的に変更ありません。実はTA8428K(フルブリッジドライバ)を使おうかと思いましたが
実験したり色々あって、結局元の回路に戻りました。
やや特殊なのはグラフィックLCDのインタフェースです。
LCD側電源は5Vで、CPUの3.3Vとは異なりますが、
LCDの入力インタフェースは3.3V-CPUのHIレベルでも判定してくれるようなので
CPU-->LCDだけなら供給電源を分ければ動作してくれます。
しかし、グラフィックRAM編集の都合で読み取りも行いたいので、
LCDのデータ(コマンド)バスからは抵抗で約2/3に分圧されるようにしています。
CPUからの出力もこの分圧抵抗(の片方)を通りますが、
LCD側のインピーダンスが高いので認識してくれるようです。

そして新ネタは・・・
ひとつは高周波分巻チョッパ、日比谷線03系。
まぁ、模型化されてるのはVVVF車(第34編成)なのですが、独特の音が印象的なので。 (車両側無改造)
動画:日比谷線03系起動音(Nゲージ)
もうひとつは、無理やりシリーズではありますが、C61(!)20号機です。 (こちらも車両側無改造)
動画:NゲージマイクロエースC61-20起動音(?)
車両側に手を加えなくて済むのと、力行から絶気、惰行/制動に移ったときにドラフト音を切れる
のはよいのですが、重連(以上)の場合でもドラフト音が完全同期してしまいます・・・
(グラフィック円形メーターの処理が重くなると影響を受ける部分ではあります)



1/150 6.5mm

ついに手を出してしまいました、6.5mm。
モジュールを作っていて、どうしても気になるのが線路の表情でした。
一応枕木をスケールより長くしたり、レールもわざと低いのを使わず路盤周りも考慮しますが、やはり無理があります。
6.5mmだとスケールよりやや小さいのですが、市販線路(枕木長さは寸足らずですけど)がある点と
模型の車輪自体完全なスケールではなく、特に厚み方向に大きいので(走行性能に影響)これでもよいのでは、ということで。
KATOの車輪は動力、トレーラー共に改造がし易いので、最初はKATOのキハ110系を改軌して、
ロクハンの線路を使って(コントローラーは自作PWM)動かしてみました。

さて、続いての改軌ですが、鉄コレの車輪は動力、トレーラーとも同一で、
車軸スリーブをギア付きと無しで使い分けているようです。(下の写真C)
ただし、車輪と車軸がなんと一体(?!)なのでKATO車輪のような長軸改軌はできません、
パテントの関係でしょうか?トミックスの新旧集電も異なる構造になってます。
Ntrain/sharin_1.jpg - 18KB
Aのトミックス新集電(黒染め)はピボット一体車輪2個をプレーン車軸でつないでいる構成です(写真Aの上、車輪1個+車軸)、
片方の車輪だけは内側車軸挿入部分に絶縁スリーブが入ってます(写真Aの下、左が絶縁材が見える裏側、右はピボット一体の表側)。
Bのトミックス旧集電車輪はピボット部分の左右絶縁は必要ないので、車軸は両ピボットまでの通し1本で、
片側の車輪の車軸部分に半透明白色の絶縁スリーブが入ってます。(写真B、これは叩き出しで改軌済みです)
そして集電板が接する車輪内側は車軸より一回り太くなっています。
絶縁側車輪は簡単に動きますが、非絶縁側車輪の車軸は固いので曲げないよう注意が必要です。
動力台車用は両先端のピボットが無く車輪と同一面になっていて、ギア付きのスリーブが車軸を完全に覆うように入ります。

Cの鉄コレは、20m級A3(TM-15)の場合ピボット集電ですが、
16m級C(TM-11R)では車輪外側はフラットで、集電は内側車軸部分から(トミックス旧集電タイプ)です。
鉄コレ動力はKATO同様に、(台車マウント)ウォーム&ウォームホイールからのギアがすべて線路間中央に配置されてるので
(TM-11Rの場合ウォームホイールから直接片方の車軸ギアへ伝える)台車内枠を削ってもある程度の幅を確保できそうですが、
トミックスの新旧集電動力は(ウォームギア車体側固定)ウォームホイール同軸のギア(ここで線路中心からオフセットする)
から各車軸へ伝えるので台車内枠削除の余裕が少ないです、さらに集電板も車輪と台車内枠の間に位置するので車輪間はかなりタイトです・・・
マイクロエースのウォームギアは台車と一緒に首振りますが、ウォームホイール以降はトミックスと同様です、ただし集電はピボット。
(上記の仕様は手持ちの一部製品についてです、物によっては異なる場合もあります)

まず鉄コレTM-15は、とりあえず簡単に済ませるため、
車輪をKATOのEC用ギア付き車輪に取り換えて、台車内枠を削り、いわゆる長軸改軌です。
KATOの車軸は鉄コレより細いので、ギア付きスリーブ(車軸)だけを交換することは出来ません、
そのため台車内枠の車軸部分も拡げる必要があります。(短軸改軌できないか思案中)
Ntrain/g36_isumi200_1.jpg - 18KB Ntrain/g36_isumi200_2.jpg - 19KB
上の写真はTM-11Rの動力台車で左は分解したオリジナル、右は改軌後です。
鉄コレ動力ユニットの台車脱着って、現場ではどうしてるのでしょ?・・・いつもやや強引気味で壊さないかと心配。
ギア付きスリーブを短くし、車輪一体の車軸も短くして、台車内枠もどんどん削り・・・
オリジナル集電板(約0.5t)を流用するには台車枠をさらに細く削らないといけなくなるので、
車輪部分のみ0.1t洋白板から折り曲げて作り直しました。(結果、車輪裏からの通電がメインでしょう)
この車輪逃げの段差部分はひっかかりが無いよう調整するのが大変でした。
(現物合わせです、まだ若干オリジナルより抵抗が大きい気がしますが・・・)
ウォームホイールとセンターのピニオンギアはシャフトが金属なので集電板に接しないようにしなければなりません。
センターのピニオンギアシャフトは台車枠軸受けが微妙に段を付けているので、ここは削らないようにしてます。
あと問題は軸受け部分のボリュームが少なくなったので、耐久性などでしょうか。
車輪一体の車軸は短くするとスリーブに入る長さも短くなり抜けやすくなるので接着剤も使っています。
(車軸を加工する時には軸が曲がらぬよう注意、ってやっぱりちょっと失敗したりするんです)
Ntrain/g36_kiha200_0.jpg - 22KB
一方、トレーラーのほうは、KATO車輪に交換して長軸改軌するのが簡単ですが、
せっかく鉄コレ走行用車輪があるので(とはいってもKATO車輪のほうが見た目良いのですが・・・)
台車枠の中央梁(?)を丸々作り変えて、短軸改軌してみました。
(写真の上に見えるのは改軌済み鉄コレ動力TM-15、片方のウェイトはツメからはずれた状態)
車輪は動力用と同様にスリーブ、車輪一体車軸共に短くし、台車枠のみ切り出して裏をフラットにしてしまいます。
中央梁は0.3t真鍮から作りました。(もし集電板を入れることを考慮するとプラかな・・・)
そして接着材が効かないので台車枠裏側中央に1.2φの穴を開け(貫通させない)M1.4の精密ビス(片側1本づつ)で
タッピングのようにとめてます。(ドライバーが入りにくく斜めになりますが、だましだまし回します)
梁が0.3tと薄いのでオリジナルの(グレー)台車中心ピンではぐらぐらしてしまい(レールに載せてしまえば問題ない)、
またオリジナルピンは欠け易いので(2本だめにした)、KATOの黒い(昔のタイプ)ピンをやや大きい(直径)のですが、
ちょっと無理やり使っています、これだとぐらぐらしません。
(真鍮地肌のままって・・・とりあえず外側から見え難いのでそのうちに・・・)
Ntrain/g36_kiha200_1.jpg - 17KB Ntrain/g36_kiha200_isumi200.jpg - 17KB
左の写真、左側は短軸改軌した小湊鉄道キハ205、右側キハ214の下回りは長軸改軌した動力ユニットTM-15。
せめてスカートなし車両は短軸改軌だなぁ・・・(ちなみに線路はロクハン、複線間隔はおおよそ25mm)
右の写真はキハ205といすみ200'型(動力ユニットTM-11R)。
Ntrain/g36_kiha28_t2a.jpg - 16KB Ntrain/g36_kiha28_t1.jpg - 17KB
続いてトミックス(旧集電)ですが、改軌車輪はすでに出てますので、台車側加工です。
排障器を取り付けるステーは、小さな穴が2ヶ所あいているギリギリのところまで削る必要があります。
枠の内側を削るのは当然ですが、集電板の処理で、本来の位置から内側に寄せることになりますが、
今回は片方を車輪の外側にしてみました。車輪内側の集電板はバネを受ける部分を外にずらし、
車輪外側の集電板のバネ受け部分はほとんど同じ面になるように加工します、
ここの台車枠側はちょうどブレーキシューの表現がされているのですが、
どうせ車輪踏面は内側にずれてしまうので思いっきりばっさりと。(反対側は残ってるのに・・・)
台車中心ビスを避けるのと、より細い車軸部分から集電することで走行抵抗の低減を期待したのです
が、それほど変わらないようです。車輪取付けは絶縁車輪の位置を正しく揃えないとショートします。
(車軸は両ピボットまでの1本なので、両側とも車輪外側からの集電はできません)
それでも車輪内側の集電板の位置、角度は微妙に調整しないと大幅に影響するのに対し、
車輪外側の集電板はそれほど調整はしなくても大丈夫な気はしますが、
台車の隙間から集電板がチラチラ見えてます(ここは黒く塗るべきですね)
Ntrain/g36_kiha28_b1.jpg - 21KB Ntrain/g36_kiha28_b2.jpg - 17KB
左はオリジナルの分解状態、右は改軌後の点灯試験です。
PWMコントローラ動画に出ていた車両です(スピーカ搭載、LED換装、印刷済み表示器)
最初は短い編成からということでディーゼルになったのですが、
キハ28もいすみ鉄道に入線しているようですし、千葉の車両が揃うことに・・・
(このキハ28の車番は添付インレタの2371ですが)
さてトミックスの動力車改軌は・・・大変そう、まだ検討中です。

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こちらもぜひ→ 橋梁通過音(電子工作)

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2013/06/06 更新
2010/02/05 作成(kawasawa)
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